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 [病気とココロ]

普通の人でも、気分の浮き沈みがあると思うのですが、
うつ病だとか、パニック障害だとか、パーソナリティー障害だとか、
そんな病気を持っている人は、
その気分の浮き沈みが大きく出ます。
浮き沈みのことを、波と言います。

良くなったり悪くなったり、
気分の波はいつも変化します。
大きな波だったり、小さな波だったり。
病気でない人の気分の波は、
穏やかなときの海の波と考えていいと思います。
これは、普通の人でも、
落ち込むこともあり、はしゃぐこともあり。
当然ですよね。

病気の人の多くは、気分の波は大時化、台風並みです。
急に元気になったと思いきや、急に落ち込んだり、
結構忙しく変化します。

治療の目的は、当然元気になってもらうことなんですが、
この気分の波を穏やかにすることも、
大きな目的だと思います。
たまに、患者さんに
「気分の波がなくならない」
ということを言われます。
それは、完全に気分の波がなくなるわけがありません。
いつも平常心に見える人だって、
心の中はわかりません。
訓練で、人に心の動きを見せないようにすることはできるかもしれませんが、
それはあくまでも外見上のこと。
実際には心の中は、嵐かもしれません。
気分の波がなくならないのは、当然のことなのです。

波を穏やかにするためには、まず、自分の波の高さを自覚する必要があります。
どの程度、自分の気持ちは動くのか。
どの程度、自分の気持ちは揺れるのか。
それを自覚した上で、解決法を見つけます。
プラスの波が来たときは、そのパワーを温存するように、
力をセーブするようにしてみてください。
そして、マイナスの波が来そうになったとき、
その温存していたパワーを少しずつ使えるようになったら、
とても楽になります。

温存していたパワーを使う、というよりも、
行動をセーブすることで、余力が生じます。
そうすると、疲れにくくなり、マイナスの波を防ぐことができると思うのです。

気分の波は、自覚することで楽にやり過ごすことができるようになります。
まずは、波があることを自覚しましょう。
すべてはそこから始まります。

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